【映像翻訳の沼にハマる】第6回 韓日字幕翻訳は稼げる?&翻訳者という名の地味な校閲ガール

あんにょんはせよ^^
現役韓日映像翻訳者JUJUのウェブコラムへようこそ!
第6回目の今日は、気になる人も多い収入の話もしていきたいと思います。
あくまでも私の場合なので、全員こうだということではありませんが、参考程度に読んでもらえたらうれしいです。
ぜひ、最後まで読んでくださいね^^

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翻訳者という名の地味な校閲ガール

2016年に日本テレビで放送されていた「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」というドラマはご存じでしょうか。
ギリギリ日本にいる頃だったので見ていたんですが、退職前で忙しく、結局途中で見るのをやめてしまいました。(笑)
そんなこんなで存在を忘れていたこのドラマなんですが、配信サイトでやっているのを見かけたので少し前に見てみました。

リアルタイムで視聴していた頃はまだ韓日映像翻訳者ではなかったのですが、今見てみると“校閲の仕事って翻訳に繋がる部分が結構あるぞ”ということに気づき、めちゃくちゃ共感しながら見ることができました。

主人公の河野悦子が仕事をする際、“事実確認”をものすごく重要視していて、小説の舞台になった場所まで出向いて確認するシーンが多いんですが、考えてみたら翻訳の仕事でも事実確認って大事だよなと思います。
私の場合、さすがに現地に出向いて…とまではいきませんが、ただ映像に出てくる文章を日本語にするのではなく、“こう言ってるけど本当かな?”と疑うように心がけています。
今までで覚えているのは、刑事もので専門用語が間違って使われていたりとか、テロップの内容が間違っていたりとか…思い出すときりがないんですが原文が間違っていることは結構ありました。

あとは、映像翻訳の場合、ドラマをやるにしてもバラエティーをやるにしてもジャンルがすごく幅広いですよね。今は何でもネットで調べられるので便利ではあるんですが、どうしても情報を細切れにしか得られないので、専門性の高いジャンルを担当する時はなるべくその業界に関する本を読んで、点々としか理解していなかった情報を線で結べるように心がけています。それが難しくても、その業界で使われている用語を調べるために用語辞典のようなものもあれば買うようにしています。

そうやって仕事をしていくといろんな分野にめちゃくちゃ詳しくなりそうな気もするんですが、結局その時期だけ異常に詳しくなって、次の作品に取り掛かってるとすぐに忘れちゃうというのが現実です(笑)

とにかく、「校閲ガール」は翻訳者を目指している皆さんが見て学べることも多いと思うので、ぜひぜひ見てみてください!

結局、韓日映像翻訳は稼げるのか

翻訳の仕事って、好きでやっている人が多いイメージではあるんですが、それでもやっぱり働く目的の中に“お金を稼ぐため”がない人なんていないですよね、たぶん。
そこで気になるのが“韓日映像翻訳は稼げるのか”という部分です。これに関しては人それぞれだとは思いますが、一般的に韓日翻訳は英日翻訳よりもレートが低いと言われているのは事実です。そのうえ、韓日映像翻訳を取り扱っている翻訳会社は結構たくさんあって、会社ごとにもレートは違います。

私は韓国に住んでいるので、最初の頃は韓国の翻訳会社とだけ仕事をしてきました。ですが韓国の翻訳会社は孫請けをしているところが多いのか、日本の翻訳会社よりもレートが低い傾向にあります。なので最近は日本の会社を中心に取引をしているんですが、日本の翻訳会社の単価が韓国の翻訳会社の2~3倍になることもあります。びっくりですよね;;

それでJUJUはどれくらい稼いでいるのかってところですよね。堂々と公開するのは恥ずかしいので無理ですが(笑)、韓国の翻訳会社とだけ仕事をしていた時は、1日7~9時間稼働×週5だと日本で事務職をしていた頃の手取り月収と同じぐらいで、仕事を詰め込むと少し上回る、って感じでした。
日本の会社と取引をするようになってからは、仕事を詰め込まなくても余裕で会社員時代よりは稼げてる気がします。ただ、ボーナスがないので額面年収で考えると同じぐらいか少し上回るぐらいなのかなと思います。(悲)
仕事を詰め込むと…無敵ですね。私の理想が低いのかもしれませんが…。

 結局、コンスタントに複数作品を受注し続ければある程度は満足できる稼ぎになるんじゃないかなとは思います。
とはいえ、最初から数をこなすのは難しいですし、最初からスピード重視で翻訳をしてしまうのは後々の自分の能力にも悪影響を与えてしまう気がします。まずは丁寧に翻訳することを心がけて、自分なりの仕事のやり方を固めていくことが最優先!ですね^^
そうすればおのずとスピードがついてきて、複数作品を同時進行できるようになり、収入も増えるはず…!
翻訳の複数同時進行が難しくても、スポッティングだけの仕事、チェッカーの仕事、リライトの仕事など、翻訳よりは時間がかからない仕事もあると思うので、そういった仕事をうまく組み込んでみると収入アップにつながるんじゃないかなと思います。
というわけでまだ今年も1か月残ってますが、来年はもっと稼げるように頑張ります…!


【映像翻訳の沼にハマる】第6回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回の更新もお楽しみに!

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