【映像翻訳の沼にハマる】第1回 JUJU、映像翻訳者になる

はじめに

あんにょんはせよ、韓日映像翻訳者のJUJUです。
今回のブログは何だかいつもと雰囲気が違いますが、お気づきでしょうか。


ツイッターでは何度か呟いたことがあるのですが、実は私、韓日映像翻訳者としての経験などを一度どこかで文章にまとめておきたいなあという漠然とした思いが以前からあったんですよね。
そう思いつつも、私なんかの話なんて誰も興味がないだろうと言い訳してずっと逃げていたんですが、ブログも始めたことだし勇気を出してここに私の経験や考えなどを書いてみようかなと思います。
週1とかで更新したいところですが、恐らく不定期更新になりそうです(笑)

きっと、名の知れた有名な韓日映像翻訳家の方の経験とは全然違うんだろうなと思います。
そうですね、無名韓日映像翻訳者のリアルなエピソード、といったところでしょうか(笑)
なので、これから韓日映像翻訳者を目指している方にとっては夢を壊すような内容になってしまうかもしれませんが、暇つぶし用の軽い読み物だと思っていただけると幸いです。

私は映像翻訳を始めてまだ4年ほどしか経っていないので、ベテランの方々には鼻で笑われてしまうような内容かもしれません。でも、私なりに一生懸命生きてきた4年間のエピソードなので、優しい気持ちで読んでいただけるとうれしいです。

映像翻訳者1年目の頃の私のデスク。
책꽂이がスカスカなのが恥ずかしい…。
トイレットペーパーは韓国あるある?

初仕事は突然に

翻訳会社のトライアルに合格したのは2017年の9月のこと。
私が契約した翻訳会社は、SSTの使い方やスポッティングの取り方、翻訳の基礎などを無料で教えてくれるという会社でした。
そして基礎が身に付いたら、実際にドラマやバラエティー番組を丸ごと1本訳す練習をしてフィードバックをもらう、という流れでした。
こういった練習を繰り返し、仕事を任せられるようになるまでに3か月ほどかかると言われていました。

そんなこんなで翻訳会社に通い始めて1か月がたった2017年の秋夕。ちょうど母が韓国に遊びに来ていた時のことです。妹も韓国に住んでいたので、母と妹と私の3人でロッテタワー周辺を観光していました。
カフェで休憩していたところ、1通のショートメールが。


翻訳会社の方からで“40分ほどのドラマ2話を10日後までに翻訳できないか”とのことでした。
それを見た私はもう感激で大興奮(笑)
次の日はチムジルバンに行く予定でしたが、速攻で“やらせてください”と返信。せっかく来てくれた母には申し訳ないと思いましたが、母も“せっかくのチャンスなんだから逃しちゃダメだよ”と応援してくれました。

(左)JUJU (右)妹
仕事をもらえるとも知らず、のんきに観光中。

早速、次の日から初仕事に取りかかったわけですが、別の方が翻訳しているドラマの途中の回を2話訳すというものだったので大変でした。一から自分で訳すのであれば、人物ごとの話し方やよく出てくる表現の訳し方などを自分で決められますが、数話だけを訳すとなると今まで訳していた方に合わせないといけないからです。
他の人がやっていた番組を途中から引き継ぐということはよくあることではありますが、当時は何を統一しないといけないのか、何を調べないといけないのか、といったこともよく分かっていなかったので、とにかく時間がかかりました。

初めてのレギュラー番組

初仕事を終えた次の月からはアイドルバラエティーを任されることになりました。
これまた別の人が翻訳していた番組を途中から引き継ぐ形だったのと、イレギュラーなルールが多い番組だったので苦戦しました。
でも今思えば、最初からルールが多い番組を任されたおかげで細かくチェックする癖がついたので、結果的によかったのかなあと思っています。

それと、納品先の会社によってはフィードバックが全くない会社もありますが、この会社は毎回フィードバックをくれる会社だったので、それを分析して自分なりにまとめるという習慣を最初のうちに作れたのもよかったなあと思っています。(このことについては追々詳しく書こうと思っています。)

45分番組で1週間に1本の納品だったのですが、スポッティングは翻訳会社から提供されていて私は翻訳するだけでした。
なので時間にも余裕があり、結構前倒しで納品していました。なるべくスピーディーに納品することが大事だと思っていたんですよね。
でも今の私だったら、前倒しで翻訳を進めるとしても、納品は納期どおりにするんじゃないかなと思います。

バラエティー番組って基本的に1話完結ではありますが、まったくつながりがないというわけではないので、あとから“こう訳せばよかった!”と後悔することも結構あるんですよね。
例えば予告もそうですが、予告としての面白さを重視しつつも、次の回がどういう内容で、どんな出来事があったからこういう予告になった、というのは分かったうえで翻訳するべきだと思うんです。
なので可能であれば次の回まで訳してから前の回を納品する、というのが理想的だと個人的には思っています。
ただしこれは映像をいつもらえるかなどの問題もあるのであくまでも理想です。スケジュール的に無理な場合も普通にあります。ただ可能な場合は、こういう部分もスケジュールを立てる時に意識するようにしています。


【映像翻訳の沼にハマる】第1回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回の更新もお楽しみに!

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